人生は山あり谷あり。


人生は苦難の連続だ。



そんな言葉を耳にした事があるけれど、正にその通りだと思う。


まだ若干15歳の私にも、それは容赦なく降り注いでくる。




先輩と3度目のキスをした翌朝。


胸が変に落ち着かず眠れない夜を過ごした私は、眠気まなこを擦りながら下駄箱を開ると。



「っ、ひぃっ…‼︎」



開いた途端、目に入った光景に思わず悲鳴を上げた。


ガタガタと全身が小刻みに震え出すと、目の前が真っ暗になった。



「みーやびっ!」



いつもより少しテンション高めの鈴菜が驚かすように急に後ろから私の肩をポンっと叩いてきた。


だけど、それに応えることが出来ないまま、私はその場から走り去った。




無数の涙が流れる。


頭の中には、さっきの下駄箱の惨状が鮮明な画像として貼り付いている。



怖い…


怖い……



誰か、助けて…っ。




先輩、助けてっ‼︎