「どうしてあの電話で私のこと?」
知りたかった。
だって、あの電話は学校を休む旨を伝えただけで、後は私が慰められる側だったから。
先輩が私を好きになる要素なかったように思う。
「似てたから」
「似てた?」
「俺とお前。父親がいなくて、母親に心配掛けないように無理して気を遣って笑って。弱音を吐けなくなった俺と同じだと思った」
先輩は息を吐くと、私の目を真っ直ぐに見据えた。
「頑張ってるなとか、無理するなって言ったけど……あれは半分、自分に向けて言ったのかもしれないな」
「先輩……」
「あれから雅が気になって毎日教室の前通ったけど休んでて、やっと出て来たと思ったらすでに陽平ばっか見てるし。あの時嫉妬してる自分見て、顔も知らない雅のこと好きになってたんだって自覚した」
照れたように視線を彷徨わす。
胸が……心臓が張り裂けそうだ。
そのぐらいドキドキしてる。

