俺様主人は時に甘い


「あと四年はしないつもり」


「四年?」


「父さんと母さんがいない今、俺は慶吾の保護者だからな。あいつが大学を卒業して無事に就職するまでは結婚しないって決めてるんだ」



先生の決意を聞いて、胸が熱くなった。


軽薄だった。仕返しに聞くようなことじゃなかった。



「言わなくてもちゃんと礼奈もわかってくれてると思う」



この二人の絆は太くて最強だ。


言わなくてもお互いの気持ちを理解し合えている。


理想の二人だ。



「そうだ。落合にいいこと教えてやる」



ちょいちょいと私を呼ぶと、内緒話をするように耳元に近付く。


その時の先生の表情が凄く意地悪な時の先輩に似てて、何か企んでるなとつい構えてしまう。



「慶吾の奴、落合と電話しただけで好きになったんだぜ」



え……?電話?


先輩と電話したのは、確か……付き合ってからが初めてだったと思うけど……


記憶をフル回転して思い出すも、先輩と付き合う前に電話した記憶なんて全くない。