俺様主人は時に甘い


馬鹿にしたように鼻で笑う先輩は、もう到底王子様なんかには見えない。


何でこんな意地悪で口が悪いこの人が王子様に見えたんだろう。



未だに私を解放してくれる様子はない先輩。


睨んでも睨んでも、やっぱり効き目なんてなくて。


それもまた、悔しいぃぃっ‼︎‼︎



ふいっと視線を逸らすと。



「なぁ、お前。あれに似てるって言われねぇ?」



そう言って、先輩はニヤニヤと意地悪そうな笑みを口元に浮かべた。



「あれ?」



誰かに似てるとか、そういうことは言われたことはない。


あるとすれば小動物…だけど、まさか…



「主人に刃向かう子猫」


「は…はあぁ?」



子猫?しかも、刃向かう子猫って…


あまりにも酷くないですか?



子猫なら百歩譲っていいとしても、刃向かうって…