俺様主人は時に甘い


「まだまだだな。全身で俺を求めろよ」



先輩は耳元に唇を寄せてわざと掠れた声で囁くように言うと、唇を首に這わせながらうなじに移動し、そこに優しくキスをした。


ぞくりと全身の細胞が騒ぎ、心臓が跳ね上がる。


首を抱き締めていた腕がいつの間にか腰からお腹辺りに移動すると、私をさらにぐっと引き寄せた。



「感じてんの?」


「っっ、違っ……」



先輩の柔らかい唇の動きに敏感に反応する私。


恥ずかしい。


声も吐息も、まるで自分じゃないみたいだ。



死にそうなぐらい恥ずかしくて思考も心臓も破裂寸前なのに。


もっと、って欲しがる自分がいる。



「せんぱ……好き……すき、です……」



目尻に涙が滲む。


幸せ過ぎて…


先輩が好き過ぎて、どうにかなりそう……




先輩は私を振り向かせると、顎をくいっと持ち上げる。


綺麗な黒い瞳が私を捉えて離さない。



「俺も好きだ」



その言葉と同時に、極上のキスの雨が降り注いだ。