「鈴菜と向き合うのだって怖くて……」
大事な、初めて失いたくないと思った友達。
それなのに、能動的に動けない私は本当にどうしようもない人間だと思う。
結局、今までずっと受け身だったから。
他人に流されてきた人生。
初めて自分から一歩踏み出せ!って場面で怖気付いてしまったのだ。
「でも、そんな私に勇気をくれたのは先生です。先生がいなかったら鈴菜の所へ行く決心は出来ませんでした」
先生は私の気持ちをわかってくれた。
一人一人をきちんと見てくれる最高の担任様だ。
「そして、決心はしたけど内心不安だらけの私を後ろから支えてくれたのは先輩です」
先輩の存在は凄く大きかった。
駄目でも先輩がいてくれる。
だから私は強い心でいられた。
「……救われたのは私なんです。二人がいたから私は前に進めました」
今では先輩が妬いちゃうぐらい鈴菜と仲が良い。
本当の親友になれたんだ。

