私がプレゼントしたものを身に付けると、サンキューって抱き寄せられる。
先輩の胸に耳を当てると、少し速くなった鼓動が聞こえて私も嬉しくなって。
それから顎をクイッと持ち上げられて、徐々に唇が近付いて。
キャーッ!キスされちゃう!
触れるだけのキスから、どんどん深くなっていって……
うんうん。それからそれから……
「雅、妄想してるところ悪いけど」
「へっ?」
鈴菜の溜め息混じりの呆れ声で我に返った。
「全部だだ漏れだから…アンタの心の声」
ん?心の声がだだ漏れ?
「とろける甘い笑顔とか、お前分かり易過ぎとか恥ずかし過ぎだから」
先輩の声の真似をしながら言う鈴菜の声は、私の叫び声に消えた。