「あのねぇ、雅。先輩が雅の誕生日を知らないはずがないでしょう」
「そうだよ。あの完璧な先輩が、彼女の誕生日を知らないなんて失態は犯さないと思う」
「うんうん。ましてや、なかなか彼女を作らなかったあの先輩の心を射止めた大事な大事な彼女の誕生日だもんね」
三人は口を揃えて言うと、「先輩はサプライズを用意してるんだよ、きっと!」と勝手に妄想を膨らませて盛り上がり始めた。
うーん……そういうもんなのかなぁ。
そりゃあ、私だって好きな人と誕生日を過ごせたら幸せだし、ましてやサプライズなんて涙が出るぐらい嬉しいけど……
私の微妙な表情を見た鈴菜は、呆れたと言わんばかりに息を吐いた。
「そんな顔するなら自分から誘えばいいじゃん。誕生日は先輩と過ごしたいですって」
鈴菜の言うことはごもっともなんだけど。
それが簡単に出来たらこんなに悩まない。
「でももうすぐ誕生日なんですって言うと、なんか色々催促してるみたいじゃない?」

