俺様主人は時に甘い


「雅を初めて見た時、直感でこの子と仲良くなりたいって思った。不安でいっぱいの雅が私と被って、この子となら友達になれるかもって思ったのに……私が欲しい二人が、いつの間にか出会って惹かれ合う姿を見ていたら…怖くなった」


「怖い…?」


「また一人になる……鈴菜も先輩も私の前からいなくなってしまう。それなら一層、壊してしまおうって」



トン、とドアが軽く鳴った。


多分、鈴菜がドアに寄りかかったんだと思う。


私も同じようにドアに背を預ける。



「でもね、気付いちゃったんだ……自分の気持ちに。私……先輩よりも雅を失いたくなかった。雅を先輩に取られるのが嫌だった」



鈴菜の思いもよらない言葉に胸が震えた。


溢れる涙は、拭っても拭っても頬を濡らす。



「ごめんね……雅ごめんね……っ」


「っ、ううん……いいの、もう…いいの」



何度も首を横に振る。


鈴菜の気持ちが嬉しくて、これ以上言葉にならない。