俺様主人は時に甘い


『落合さんでしょ?』



そこにいたのは、口元を上げて微笑む鈴菜で。



『私、同じクラスの森野鈴菜。もう熱は大丈夫?』



私の、希望の光だったーーー。




「鈴菜が声を掛けてくれて、私凄く嬉しかったの。あの時、私この子とはずっと友達で……ううん、親友でいたいって思った」



カタッと部屋の中から物音がした後、鈴菜が鼻を啜った。


鈴菜が私の話を聞いて泣いてる…


家に足を運んで数日、初めて鈴菜を感じて胸がジンと疼いた。



「鈴菜、ごめんね。気付いてあげられなくてごめん。鈴菜は沢山私の話を聞いてくれて、小さな変化にも気付いてくれたのに……私自分のことで精一杯で…」



自分が本当に情けない。


情けなくて涙が出てくる。



「私、ちゃんと本音でぶつかってなかった。親友になりたいと思ったのに、やっぱり何処かで本音を出すのが怖かったんだと思う」



私達の友情は、鈴菜が私に声を掛けてくれたあの時に始まった。


今度は、私の番だ。