俺様主人は時に甘い


おはよう、という言葉を何度飲み込んで。


私も仲間に入れて、という言葉を何度練習したことか。



結局、いつの間にか中学最後の冬休みになっていて、私は自分を変えることを諦めた。


高校に入ったら頑張ろう…


だから、中学ではもういいや……


臆病者の私は、逃げたんだ。



「ドアを開けて愕然とした。やっぱり、私が休んでる間にクラスにはグループが出来ていて。入学したばかりとは思えないほど、和気藹々で……」



頭の中が真っ白になって、ドアの前で立ち尽くしてしまった。



中学の時の同級生の言葉がぐるぐると回る。



『落合さんって暗いよね』



やめて…



『ってかなんか不気味じゃない?』



やめて……



『存在感もないし』



やめて……っ‼︎



両耳を塞いで目をギュッと瞑った、その時。



トントン、と後ろから肩を叩かれてハッと振り返った。