「先生のことは確かに好きでした。でも今は違います」
「…違う?」
喉が異様にカラカラに乾く。
胸の鼓動も、今まで生きてきた中で一番速いかもしれない。
「先輩」
困惑してる先輩をまっすぐ見据える。
まだ言葉にしてないのに、緊張と不安と、先輩への想いが溢れて涙が出てくる。
「私、先輩が好きです」
声が震える。
涙は頬を伝い、先輩が滲んで見える。
「意地悪で俺様で、私のこと勝手にペットにするし。強引にキスしてくるし、会うと言い合いばかりだし」
だけど、その関係がいつからか凄く心地いいものになっていた。
「最初は大嫌いで仕方なかったのに…」
先生との恋を邪魔する先輩にムカついて、何度もこんちくしょうって先輩の背中に向かって心の中で叫んだ。
「だけど、いつの間にか……先輩は私の胸の中にどかっと座ってて」
下駄箱の一件で怖いことがあった時、真っ先に思い浮かんだのは先輩の顔だった。
それだけじゃなく、授業中も休み時間もいつも先輩のことを考えて。
部活中は先輩を目で追ってた。

