「ごめんなさい…!」
サァーッと血の気が引いていくのを感じた。
先輩が助けてくれなかったら、間違いなく私は無事じゃなかっただろう。
最悪、先輩まで巻き込んでいた。
もうヤダ…
私、何やってんだろう……ホント。
「怪我ないか?」
先輩はさっきの険しい顔とは打って変わって心配そうに眉を下げると、私の頬にそっと触れた。
久しぶりの先輩の温もりに、胸が高鳴った。
「私なんかより先輩の頬が」
「ああ、こんなの放っとけば治る」
「駄目ですよ。ちゃんと消毒しないと綺麗な顔に傷が残ります」
先輩は「別に平気」と手の甲で血を拭い、甲についた血をペロッと舐めた。
不謹慎にも、その行動にドキッとしてしまう私の心臓。
そんなところまで一々色っぽい。
先輩は自分の気付かないところで、いつの間にか女性を魅了しちゃってるんだろうなって思う。
「じゃあミヤが消毒してくれる?」
「もちろんです。駅の薬局に行って消毒液買いましょう」
「必要ないよ」

