走り過ぎて足がふらつく。
何処かの酔っ払いみたいな足取りで、すれ違う人が怪訝な顔で見てくる。
そりゃ、そうだ。
制服姿の女子高生が、涙を拭わずにぐしゃぐしゃの顔でふらつきながら歩いてるんだから。
でも、周りの目なんて気にならなかった。
先輩の彼女が私をちらっと見た時の目。
あの憐れんだような目が脳裏に焼きついて離れない。
先輩から都合の良いペットがいてそいつが最近ウザい、とか。
ちょっとからかっただけで勘違いする奴がいる、とか話を聞いてるのかな。
もしそうなら凄い恥ずかしくない?
鈴菜の家に行ってて、中学校を見つけたのは偶然だったけど。
向こうはそうとは知らない。
中学校までついてきたストーカーみたいじゃん……
さっきから自嘲するような乾いた笑いしか出ない。その時。
「ミヤっ‼︎」
私を呼ぶ叫び声と、キキィッ!というコンクリートをタイヤが激しく擦る音がその場に響いた。

