俺様主人は時に甘い


「っ、なんで」



振り返ったのはやっぱり先輩で、その瞳が私を捉えると酷く驚いたようだった。


久しぶりに重なる視線が嬉しくて、涙が込み上げてくる。



ただ目が合った、それだけなのに。


こんなにも胸が疼く。



先輩とこのままなんてやっぱり耐えられない…


先輩と出会ってまだ二ヶ月も経ってないのに、先輩がいない日々なんてもう考えられない。




それぐらい、先輩が好き……




感極まって涙が落ちる。


それを見た先輩は、目を見開いて切なそうに眉を寄せた。



「ミヤ……」



先輩が何か言おうと口を開いた時。



「慶吾っ!」



突然、中学のジャージを着た女の子が先輩の右腕に自分の腕を絡ませた。



「おい、離せって」


「ねぇ、これから二人でご飯行こうよ」


「悪いけど今日は、」


「勉強教えてくれる約束でしょ?」