ああ、やっぱり先生は気付いてたんだ。
先生は私達の気持ちをちゃんとわかってくれてる。
ちゃんと私達の心の中まで見てくれてるんだ。
ーーーーそう。私は鈴菜に会いたい。
ーーーー鈴菜と、また笑い合いたい。
「今会いに行かないと後悔するかもしれない。森野も、落合も。俺は二人に後悔してほしくないんだ」
先生の言葉が胸を突く。
すっかり臆病になった私の心を、ゆっくりとほぐすように。
「“今”はもう返ってこないから」
ふ、と悲しそうな笑みを浮かべる先生。
もしかしたら、先生も何か後悔したことがあったのかな…
「無理に仲直りしろとは言わない。でも、後悔しないように話した方がいい」
「私、会いに行きます」
やっぱり、先生はいい先生だよ……
先生がいなかったら、鈴菜に会いに行く決心なんて出来なかった。
私は臆病者で、会いに行って拒絶されたらどうしようって。
そればっか考えて、踏み出せなかった。
「鈴菜に会いたいから。会いに行きます」
「そうか…ありがとう」
先生はホッと胸を撫で下ろし、表情が和らいだ。

