ごめんね。正直いって。私。人を好きになるとか。よくわからないから」
無言のはるなにむかってそのまま続ける。

「恋愛とか、無駄だと思ってたの。だって、結局一時の気の迷いだし。
親の言うとおりにしていれば、間違いはないし。恋愛も結婚も、範囲内でしてたかったの。」
「どこまで、箱入りなわけ?」
はるながあきれたようにいう。

わかってる。
ただ傷つきたくなかっただけ。
恋愛に夢中になる人々をばかにしながら。
ほんとは、羨ましかった。

私にはない
熱い想い。