「綾子だって泣きそうやったろ、さっき」 「そんなこと、どぅだっていいじゃん。 はるな、君のこと、好きなんだよ?」 「俺が好きなの、おまえやもん」 嬉しい。 でも喜んじゃ駄目。 はるなの協力するんだし。 旅先の恋は、錯覚なんだから。