はるなは積極的にその関西の男と仲良くなっていて。
ちょっと勉学に燃えていた私は。
なんだかいらいらした。

夜、船室を抜け出して。広がる海に叫んでみる。
「みんな、ここ誤解してっし!あいのりじゃないしぃぃ!」
「べんきょぉするために来たんだろぉぉぉお!」

ちょっとすっきりした、その時。
後ろから声がした。
「そやな」
この関西弁。タバコの匂い。ま、まさか。
嫌な予感。