あやひめ

他の留学仲間にも見せ始める。恥ずかしい。
はるな、友達じゃなかったの?
イジメだよ。これ。
でも、やめてともいえない雰囲気。

「いまどき珍しいね。黒髪」
「今とは別人。」
「彼氏のやつ、絶対これ待ちうけにしてるね」

よくしらない男の子たちも勝手にみて、適当なことをいう。

なんだか、見世物になったきがして、涙がにじんできた。
そんな時、のんびりだけど、はっきりした声がした。

「高そうな浴衣やな。相当、着物きなれてるやろ?」