どうして…キス…。 亮は私を真っ直ぐに見つめていた。 「アイツと別れろよ」 「そりゃ別れるけど、」 亮の目の奥にある力はまったく揺らいでいない。しっかりと私を捕らえている。 「俺がいるだろ。杏、俺にしろよ」 そこには私が見たことのない、男の表情をした亮がいた―――。 End