ジャスミン花

走り出したタクシーは15分位すると、中野坂上の駅に着いた


少し行くと家がある

私はタクシーの運転手に家まで案内した

家の前に着いて、タクシーの代金を払いタクシーを降りた


私はオートロックを開けて、エレベーターに乗った


4階…402号室


部屋の前に着いて、鍵を開ける

真っ暗で誰も居ない家


私にはここが天国だった気がする

だけど…本当は全てを隠していたんだと思う

あの時までは…


私は玄関の電気を付けて、靴を脱いだ

部屋に入ると真っ暗な部屋からカーテンから光が差し込んでた


何もない家

何もない部屋


テレビと机と布団

ただそれだけの部屋だった



私は寝室へ行った

クローゼットを開ける

あまり服も置いてはない

スエットを取り出し、私は着替えた

小さなタオルを持って、洗面所へ向かった


洗面所で化粧を落とす

タオルで拭き、鏡を見る
化粧を落とした顔はまだ幼い顔だった




なぁ…あの時りんさんは

゛寂しいとか何かを胸に隠してる…
そんな目だったんだよね…

何か見ようでも何も見えてない目してるって…″


言うてん…


本間は見たかった

人の心も
人に心を開こうとして
人を見たかってん


でも…怖かった…