ｼﾞｬｽﾐﾝ花

｢私ね､来月いっぱいで辞めちゃうんだ｣

｢ｴｯ!?｣

驚いた顔をした

｢辞めないで下さいょ-｡せっかく仲良くなったのに｣
下を向きながら私は言った

｢そぅだね｡でも結婚するんだょね｡だから辞めちゃうの
初めて愛ちゃんを見た時､入って間もない私の頃思い出したの
同じ目してた｣


何処か切ない顔だった

｢結婚ですか-?
同じ目って…？｣


｢う゛ーん…なんかね…何も見えてない…目って言うのかな…
寂しいのとか何かを胸に隠してる…そんな目だったんだよね｣


…


食べ物はどんどん運ばれて来て食べながら話ていた


｢でも…必死で何かを見ようともしてる目だった
私は人に教える事もないの
でもなんだか凄く気になった
愛ちゃんなら…って…
辞めちゃうから…全て教えてあげたかったんだよね｣

なんだか…りんさんは凄いって思った

確かに必死で見ようとしていた

昔沢山の事があったから…


｢あたってますね｣

｢でしょ-｡｣

｢でもりんさんが全て来月迄教えてくれるなら私はその期待に答えたいです｣

私は笑ってそう言った

｢本当に-?ありがとう､私が教えてたのが愛ちゃんでよかったぁ-｡｣


笑顔なりんさんだった

｢ねぇ､愛ちゃんに私の彼氏紹介したいんだ
いいかな-?｣

｢結婚する人ですか-?｣

幸せそうなりんさんだった
りんさんは頷く


この一言で始まったんだよね…
もしもりんさんからこの一言がなかったら出会ってなかったね