私達は沢山のお客さんが訪れ、沢山のお客さんを相手していた


フリーのお客さんや指名のお客さん…


遅くなるにつれてどんどん騒がしくなるホール


私は無我夢中で働いていた…

過去を忘れるように…

あいつを考えないように…
誰にも見せれないあの心と共に…

誰にも見せれないその顔と共に…

笑顔で隠し…

心の奥に閉じたまま…



-閉店時間-
ボーイ達に挨拶を交わしながら、私は控室に入った


控室は騒がしかった

他のキャストは想いの想いのまま喋っていた

1番最後に私は控室に戻った

皆に挨拶を交わしながらロッカーへ向かった

「お疲れ-!!」
ゆきが着替えながら私に言った

「お疲れッ!」
私はゆきに笑いながらそう言った


私の隣のロッカーで着替えている莉奈が話しかけて来た


「本当に仲いいですょね

普通ぢゃないですょ-。
No.1とNo.2が仲良い店なんて。」


「本間-?」
と私は莉奈に笑いながら言った

「女は執念深いからねぇ-。
怖いしね-。」
とゆきは真顔で言った


私はちょっと怖かった

「愛、嘘だって-。そんな怖そうな顔しなくても」

ゆきは笑いながらそう言って、莉奈も笑っていた


ゆきはここのNo.1で、私はここのNo.2だった

私達は元々仲は良くなかった
だけど二人意識するようになって、いいライバルとして思うようになった

いつの間にか仲良くなって親友と呼べる中だった

二人ともそう思える位仲良かった


あいつの辛い時支えてくれたのもゆきだったから…

だけど…ゆきも辛かったと思う
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ねぇ…愛してる…
ずっと…変わらず…
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