未だに自信がないが、おそらく付き合っている事が明確化し、立原に初めてきちんと好きと言われた浅岡はだいぶ舞い上がっていた。
もう秋が過ぎ冬間近という事で、受験も終わり(大概がエスカレーター方式な為)文化祭に向けクラスメートが大わらわな中、ひとりごちている。

「浅岡委員長ー!」
「おい、ハルカ!」

などなど浅岡を呼ぶ声が聞こえているが、無視だ。頭がそこそこよく、毎度クラス委員に推薦され委員になるのはいいのだが、浅岡はそこまで熱心な方ではないので、文化祭という一大イベントに全く興味がない。今はとにかく立原との帰りながらのデートでいっぱいいっぱいである。


差出人:立原涼子

本文:今日は早番なんだけど、一緒にお茶でもして帰らない?


なんたってあの日以来、立原の方からも時々デートに誘ってくれるようになったのだ。勿論そのあとは、立原の家に行きごはんを食べ一緒に勉強をして、いちゃつく。帰りにはキスなんかしちゃって。
半ば妄想も入りつつ、顔が緩む。ちなみに、立原浅岡カップルのいちゃつくの定義は勉強してて手がちょっと触れるとか、肩が少し当たるとかそういうレベルの話である。
キスもたまにはしてくれるようになたので、嬉しい進歩だ。ヨッシーからすれば、初々しい小学生カップルにしか見えないようだが。