ようやく「好き」と言えたと浅岡は、一人ほうっ、と息をついた。そんな事とは知らず立原は焦る。まさか好きと言って来るとは思わず動揺する。しかし、それよりも、言うだけ言って、人の気も知らないで勝手に終わっている浅岡と好きだと気付いてしまった自分に、立原は段々腹が立って来た。
「いい加減にして」
思ったよりも低い声になっていて立原自身驚くがそれどころではない。
「涼子さん?」
「いい加減にして、おばさんからかって何が楽しいの?ふざけないでよ。仮にあたしがOKしても悠くん、付き合う気どうせないでしょ?人の返事もロクに聞かずに何よ。勝手にやってそういうの、巻き込まれても迷惑なだけだから、他の人でやってっ」
「涼子さん、ちょっと待って下さい。なんで怒ってるの?俺は涼子さんより好きな人できない。俺はいつかちゃんと涼子さんに俺の事好きになってもらうつもりだし、その為に努力だってする。全然ふざけてないし、俺は本気です。からかっているわけでも、遊んでいるわけでもない」
「じゃあどうして、そうやってっ、普通に会話するみたいに好きって言えるの?本気だったらそんな軽く言えない」
「涼子さん!」
浅岡が突然大声を出して立原はびくりと肩を揺らす。
「…普通じゃないよ。今だってすっごいドキドキしてるし、今迄だって。涼子さんにテレビ局で会った時だって俺死ぬかと思ったもん、前よりずっと綺麗になってて、また好きになっちゃうくらい。でも涼子さん、全然俺見ても表情一つ変わらないし、やっぱり俺子供なんだなーって結構悲しかった。だけど、俺もう高3なの、前と違ってちょっとは大人になったの。だから涼子さんにもう一回好きって言い直したかった。涼子さんに男として見てもらいたい。だから返事はまだ言わないで…下さいっ」
俯いて捲し立てる浅岡の顔は耳まで真っ赤だった。あ、あたし今この子を本当に傷つけたかも。今更ながら後悔が渦巻く。
「いい加減にして」
思ったよりも低い声になっていて立原自身驚くがそれどころではない。
「涼子さん?」
「いい加減にして、おばさんからかって何が楽しいの?ふざけないでよ。仮にあたしがOKしても悠くん、付き合う気どうせないでしょ?人の返事もロクに聞かずに何よ。勝手にやってそういうの、巻き込まれても迷惑なだけだから、他の人でやってっ」
「涼子さん、ちょっと待って下さい。なんで怒ってるの?俺は涼子さんより好きな人できない。俺はいつかちゃんと涼子さんに俺の事好きになってもらうつもりだし、その為に努力だってする。全然ふざけてないし、俺は本気です。からかっているわけでも、遊んでいるわけでもない」
「じゃあどうして、そうやってっ、普通に会話するみたいに好きって言えるの?本気だったらそんな軽く言えない」
「涼子さん!」
浅岡が突然大声を出して立原はびくりと肩を揺らす。
「…普通じゃないよ。今だってすっごいドキドキしてるし、今迄だって。涼子さんにテレビ局で会った時だって俺死ぬかと思ったもん、前よりずっと綺麗になってて、また好きになっちゃうくらい。でも涼子さん、全然俺見ても表情一つ変わらないし、やっぱり俺子供なんだなーって結構悲しかった。だけど、俺もう高3なの、前と違ってちょっとは大人になったの。だから涼子さんにもう一回好きって言い直したかった。涼子さんに男として見てもらいたい。だから返事はまだ言わないで…下さいっ」
俯いて捲し立てる浅岡の顔は耳まで真っ赤だった。あ、あたし今この子を本当に傷つけたかも。今更ながら後悔が渦巻く。
