「サイズは好きでいいよ。厚めがよければ厚く切って。あとカマボコは下に板が入ってるから、一旦包丁で削いでからその上で切れば大丈夫よ」
立原は、何気なく危なっかしい浅岡の手を取りながら軽く指示する。しかし、手を触れられ浅岡はどぎまぎしている。
これって恋人っぽくないですか?
料理苦手な彼を教えてくれる彼女、みたいな構図が浅岡の脳内に浮かぶ。やばい、思いの外心臓が壊れそう。それがバレないように急いで口を開いた。
「うわー、なんか恋人っぽくないですか?」
冗談のように言えば誤魔化せそうで、わざと明るく笑う。
しかし、ガタンと立原がタイミング良く持っていたウェイパーをシンクに落とした。え、と一瞬驚く。まさか今ので動揺して…な訳ないよなー。
というまさかだが、立原は浅岡の一言にだいぶ揺さぶられていた。反応してしまった時点で意識している証拠だが平静を装う。
「ごめん大きい音立てて 。油で手が滑った」
なんて苦しい言い訳!自分で立原は突っ込んだ。やはり浅岡はネタなのだ。おばさんをからかって楽しんでいるだけだ。だから平気でこういう事言えるのだ。
立原は段々腹が立ってきた。ガキにちょっとでも想ってしまった自分に。
立原は、何気なく危なっかしい浅岡の手を取りながら軽く指示する。しかし、手を触れられ浅岡はどぎまぎしている。
これって恋人っぽくないですか?
料理苦手な彼を教えてくれる彼女、みたいな構図が浅岡の脳内に浮かぶ。やばい、思いの外心臓が壊れそう。それがバレないように急いで口を開いた。
「うわー、なんか恋人っぽくないですか?」
冗談のように言えば誤魔化せそうで、わざと明るく笑う。
しかし、ガタンと立原がタイミング良く持っていたウェイパーをシンクに落とした。え、と一瞬驚く。まさか今ので動揺して…な訳ないよなー。
というまさかだが、立原は浅岡の一言にだいぶ揺さぶられていた。反応してしまった時点で意識している証拠だが平静を装う。
「ごめん大きい音立てて 。油で手が滑った」
なんて苦しい言い訳!自分で立原は突っ込んだ。やはり浅岡はネタなのだ。おばさんをからかって楽しんでいるだけだ。だから平気でこういう事言えるのだ。
立原は段々腹が立ってきた。ガキにちょっとでも想ってしまった自分に。
