「いつですか」
「今週末で、確か立原さん早番だったからお願いしようと」
「え、勤務時間外なんですか?…まじか」
「あ、予定入ってた?」

早番にわざわざしてもらっているのだから、予定あると分からないだろうか。しかし一瞬立原は考えて、ちらりと上司を見る。いつもお世話になってはいるし…、それに、

「別いいですよ。強制合コンだったので断る理由できましたし」
「本当!助かる、お礼今度するね」
「呑みでいいですよ、お礼は」

特に行きたい合コンでもないので口実が出来、立原的にも助かったというのが本音だ。呑みにも連れて行って貰えるなら数時間ガキの相手するなんぞお安い御用である。

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そんなわけで、9つも下の後輩と局内(政治部フロアのみ)を案内することが決まった。