まあ悠くんも本当は迷惑だろうし。
と、いつもの面倒くさいマイナス思考が気付くと加速して行く。段々気持ちも暗くなって伏せ目がちになった。
そんな心情の時だったから余計にぐれやすかったのかもしれない。
ちょうど買い物を終え、デパートを出た時だった。
「ねえハルくーん。次どこ行く?」
思わずハルという名前に反応してしまう。ただそれだけの事だ。何気なくちらりとその声がする方を見た。
ーーーいくら無意識でも見ない方が良かったと思うのは後の祭りだ。
見間違えるはずがない。初めて本気で好きになって、一緒にいたいとか、でも嫌われたくないとか、そういう感情を初めて持った言わば、『初恋の人』のようなものだったから。
後ろ姿でもすぐに分かる。こんなに好きなのだ、間違えるはずがない。
立原なんかよりずっと若くて可愛らしくて、彼女って感じでお似合いで、そんな女の子が浅岡の腕に自分の腕を絡めるようにして一緒に歩いていた。時間が止まったように感じ世界が真っ白になる。
分かっている、浅岡のようなカッコよくて、性格だってたまに強引だがそれでも相手の事を本当に考えてくれているような人が立原みたいな年増に本気な訳ないということは充分分かっていた。
と、いつもの面倒くさいマイナス思考が気付くと加速して行く。段々気持ちも暗くなって伏せ目がちになった。
そんな心情の時だったから余計にぐれやすかったのかもしれない。
ちょうど買い物を終え、デパートを出た時だった。
「ねえハルくーん。次どこ行く?」
思わずハルという名前に反応してしまう。ただそれだけの事だ。何気なくちらりとその声がする方を見た。
ーーーいくら無意識でも見ない方が良かったと思うのは後の祭りだ。
見間違えるはずがない。初めて本気で好きになって、一緒にいたいとか、でも嫌われたくないとか、そういう感情を初めて持った言わば、『初恋の人』のようなものだったから。
後ろ姿でもすぐに分かる。こんなに好きなのだ、間違えるはずがない。
立原なんかよりずっと若くて可愛らしくて、彼女って感じでお似合いで、そんな女の子が浅岡の腕に自分の腕を絡めるようにして一緒に歩いていた。時間が止まったように感じ世界が真っ白になる。
分かっている、浅岡のようなカッコよくて、性格だってたまに強引だがそれでも相手の事を本当に考えてくれているような人が立原みたいな年増に本気な訳ないということは充分分かっていた。
