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土曜が近づくにつれ、鉄壁無表情ドライ女との異名を持つ立原でさえ、珍しく感情が見て分かる程度そわそわしていた。仕事も手につかず一瞬放心状態になる。
「立原どうした。ぼーっとしてて珍しいな」
「ーーあっ、すいません。ちょっと考え事してて」
公私混同してはいけないのは分かっているが、今回は本当に嬉しくて、舞い上がってしまっていた。仕事に集中しようと頬を軽く叩いて気合を入れる。
「じゃあ、法務省周りしてきます」
外回りの時間になったので、立原は先輩とともに席を立った。暇になると浅岡の事ばかり考えてしまうから、忙しいのは気が紛れていい。
手帳を確認しつつ先輩とエレベーターに乗り込む。
「立原ー、お前珍しいな本当に。5年も一緒に仕事しているけど、初めてお前が何考えているのか分かったし。いつも嬉しいのか怒ってるのかさえ見分けられないくらい無表情なのに、なんかいい事あったのか?」
「まあ…」
大好きな恋人に丸一日のデートに初めて誘わてたんですよ?と惚気そうになるが、ぐっと飲み込む。立原に彼氏がいることを知らない先輩な為迂闊な事は言えず適当に流す。
「そういや立原って彼氏いるの?ここ一年以上フリーだろ、珍しいよな。お前美人だからフリーになった瞬間複数から猛アタック受けてさ、好きでもないのに断るのが面倒でいつもだったら新しいのいる頃合じゃない?」
確かに今までの立原では告白されたら断る体力を考えて承諾していたはずだが、浅岡の存在が思った以上大きくなっていて他の男なんて今は考えられない。
土曜が近づくにつれ、鉄壁無表情ドライ女との異名を持つ立原でさえ、珍しく感情が見て分かる程度そわそわしていた。仕事も手につかず一瞬放心状態になる。
「立原どうした。ぼーっとしてて珍しいな」
「ーーあっ、すいません。ちょっと考え事してて」
公私混同してはいけないのは分かっているが、今回は本当に嬉しくて、舞い上がってしまっていた。仕事に集中しようと頬を軽く叩いて気合を入れる。
「じゃあ、法務省周りしてきます」
外回りの時間になったので、立原は先輩とともに席を立った。暇になると浅岡の事ばかり考えてしまうから、忙しいのは気が紛れていい。
手帳を確認しつつ先輩とエレベーターに乗り込む。
「立原ー、お前珍しいな本当に。5年も一緒に仕事しているけど、初めてお前が何考えているのか分かったし。いつも嬉しいのか怒ってるのかさえ見分けられないくらい無表情なのに、なんかいい事あったのか?」
「まあ…」
大好きな恋人に丸一日のデートに初めて誘わてたんですよ?と惚気そうになるが、ぐっと飲み込む。立原に彼氏がいることを知らない先輩な為迂闊な事は言えず適当に流す。
「そういや立原って彼氏いるの?ここ一年以上フリーだろ、珍しいよな。お前美人だからフリーになった瞬間複数から猛アタック受けてさ、好きでもないのに断るのが面倒でいつもだったら新しいのいる頃合じゃない?」
確かに今までの立原では告白されたら断る体力を考えて承諾していたはずだが、浅岡の存在が思った以上大きくなっていて他の男なんて今は考えられない。
