「え、でも、しい…」 「南!かえろーぜー」 椎谷くんのことを陸部の相澤裕翔くんが呼んでる。 「あぁ、ごめん。おれ今日病院いっからさー」 「そーなん?わかったじゃーなー!」 「おー」 そう相澤くんと会話を交わすと、椎谷くんは学校前のロータリーを家に向かって歩き始めた。 「ねぇ!椎谷くん」 わたしもその後を速歩きでついていく。 意外と、椎谷くんの歩幅は大きかった。 「病院いくの?足?それなら、あまりはやく歩かないほうが…」 「フツーだぜ?それに病院なんていかないし。」 「え?!」