「イチ、戻ってきたんだ〜。いやぁ、…それにしても…おちてんねー。…おっせぇーぞ!」
「なっ!椎谷くんだって、息あがってるよ!」
彼の頬は赤を帯びていて、息切れもしていた。絶対疲れてきてるだろ!
それでも目はキラキラ輝いていて、彼自身は疲れを感じていないような、イキイキした表情をしていた。
すこし。椎谷くんのことを…
なんでもない。
「どこがぁ!…まだまだ、、いけるし!」
彼はそういうとさらにスピードをあげてわたしを追い越していった。
椎谷くんの走る姿はまるで走るひまわりのようだった。まっすぐ前を見据え、走り、フォームがとてもきれいだった。彼が今どんな顔をしているのかわからなくても、きっと目を輝かせているんだろうなって思えるほど、軽快で楽しそうなキラキラした走りをしていた。
