「そういや、俺たち初代見たことないです…」
夏がそう言って菜月を見る。
確かに。
誰なんだ?
私が知ってるやつか?
「………初代は、夜引退の最後の暴走のとき死んだんだ…」
しん……だ?
「実は初代、病気だったらしくて。
ずっと俺らにそれを隠してやってきたんだ。
死んだときにみんな初代の病気を知ったんだ」
「………」
気まづい空気が流れた。
パン!
菜月が手を叩く。
「さ!暗い話は終わり!
きっと初代も、お前らのこと見てるから。
しっかりやれよ!」
菜月はそう言って近くにいた龍太の肩を叩いて笑い飛ばした。
「悪いな。私が聞いたから」
「お嬢のせいじゃないっすよ!
これは、いづれ言うと思ってたんで!」
「ありがとな」
菜月は私がそう言うと笑った。


