「ごめんね、僕も話したいし、みずなちゃんの話を聞きたい。けど、時間がないんだ。」
伊波くんはそう言って辺りを見回す。
「ほら…さっきからゆらゆら揺れてるでしょ?」
「……うん」
「これね、壊れているんだよ。この世界が。
みずなちゃん。君は今ここにいたらいけない。
みずなちゃんの中だけど、ここにはいちゃいけないよ」
なにを、言ってるの…?
「……君は居るべき場所へ行かなきゃ」
「伊波くん!」
伊波くんがどんどん遠く、離れていく。
「僕と君はいつか必ず会える。だから、今を大切にして。君が今、生きてる世界を」
何を言って……!
「あ、言い忘れたけど、僕は死んで後悔してないよ。だって、君たち…みずなちゃんと誠くんを守れたんだもん。」
伊波くんはそう言って幸せそうに笑った。
そして、静かに、とても静かに、消えていった。
「いや……………いやぁぁぁぁ!」
私が叫んだ途端、暗闇が光に包まれた。


