夜ー闇に隠された瞳の奥ー






ザッ………




足音が、門の前で止まった。




「……誰だ」




私はそう言って立ち上がった。






パァァァン!




「……っ、」






肩を撃たれた。




「誰だ」





私は肩を抑えながらゆっくりと門に近づく。








「……くくっ、」







笑い声。









「だーれだ?」




……この声…。







「鈴木、ツバサか」



「ピンポーン」





街灯が付き、顔がやっと見えた。








そこには、ニヤリと笑った鈴木ツバサがいた。




「やぁ、こんばんは。みずな」






「なんの真似だ」







私はそう言って肩から手を離すと、拳銃を隠した。







「やだなー、警戒しないでよ。ただの挨拶代わり。もう今日は撃たないよ」




鈴木ツバサはそう言って拳銃をスーツにしまった。



「何の用だ。こんな夜中に」





「夜中?まだ9時だよ?」






鈴木ツバサはタバコに火をつけた。








「俺が来たのは、申し込み?まぁ、親父に頼まれたんだよ」









…鈴木に、頼まれた?









「今度の日曜日、夜8時。海辺の倉庫で全面抗争しようか。鈴木組と、奈香瀬組で。
まぁ、こちらは白夜も参加するけどな。夜の参加はご自由に。」









………全面抗争。











「……」









「これ、もし来なかったらどうなるんだろうね?」





鈴木ツバサはニヤニヤと楽しそうに笑う。






お前らは、抗争がそんなに好きか。







抗争なんて、くだらない。







「わかってるよね?」







「……ッチ」





この、余裕がある笑顔が憎い。