体育館の扉を開けると、予想外に明るい光が目に飛び込んだ。 え、電気つけっぱ……? そう思ったのも束の間、すぐに人の姿とボールの音が私の五感に触れた。 「え、あお…真田!」 「恵麻?」 危ない! 急だったから"葵"って呼ぶところだった! 「またお前かよ。」 葵は私を見ると、目を細めて笑った。