先生の指示が一通り終わると、 全員でノソノソと下山し始めた。 みんな傘を差しているから、前がよく見えないし、足元も泥が滑る。 結構危ないな…… さすがに雨が降ってほしいなんて思うべきじゃなかった。 これじゃあろくに自然も満喫できないや……。 「ねぇ、深雪。あとどれくらいかな。」 「…………」 あれ? 返事がないのを不思議に思い、視界を遮っていた傘を上げた。