「……真田…葵……」 私の中に最悪な思い出と感触が一気に蘇る。 「髪切ったんだ。長いの良かったのに。」 私のバッサリ切られた髪に目線を落としてそう言った。 「恵麻……」 「ご、ごめん、深雪。行こ!」 私は無理矢理笑って深雪の手を引っ張った。 「おい、待てって。」 「っっ触らないで!!」 私を引き留めようと触れてきた真田葵の手を思い切り振りほどいた。