「俺、今日は彼女と…「葵…?」 少し震える声の先を辿ると 案の定眉毛をハの字にした恵麻が立っていた。 「え、もしかして彼女さん?」 「なんだ、彼女持ちかー」 「残念ながら。」 「くそー、失敗」 「じゃあねー」 去り際、無理やり握手された。 女たちが去ったあと、恵麻の方を見る。 完全にむくれている。 「なに怒ってんの?」 「………手、触った…。あの人たち。」 「何?やきもち?」 やべ、にやけそう。 恵麻はさらにむくれた。