「あったかい。」 湯冷めしてしまった身体が温まっていく。 鼓動が早くなるにつれ、 抱きしめる力も強くなっていった。 「俺、せっけんの匂いって弱いわ。」 「そーなの?」 「うん。」 葵は私の後ろ髪を掻き上げ、うなじにキスをする。 「んっ…」 くすぐったさに声が漏れる。 葵。 髪伸びたでしょ。 葵のために伸ばしたんだよ。 葵が好きだと言ったから。 そしていつでも葵の手が届くように。 「葵、好きっ、好きだよ…」 「うん…」 私の望んでることが伝わったように、 葵は私の唇にキスをした。