なんとか弁財天にもたどり着き、お金も洗うことができた。


「鶴岡八幡宮行く前にご飯食べよっか。」

「そうだねっ」


深雪たちは付き合いはじめてからもうすぐ半年なのに、相変わらずラブラブだよな~


腕なんか組んじゃってさ…。


私たちは今日まだ手すら繋いでないのに。



チラッと横を歩く葵を見ると、コートのポッケに手を突っ込んでる。


葵は手繋ぎたいとか思わないのかなー



「葵ー」

「ん?」

「寒いねー」

「さみーな。」

「……寒いねー」

「なに、お前。」

「手が寒い。」

「…………」

「寒い!!」

「ブッ…クククッ…」

「なっ、笑うなー!」


死ぬほど恥ずかしい…!


「まったく。寒がりだな、うちのお姫様は。」


葵は私の手を掴むと、そのまま自分のコートのポッケの中に突っ込んだ。


「///!!」

「あったかい?」

「う、うん…」


最後に殺人スマイルを食らわされ、

私はノックアウトされた。