「あっ葵!チョコ!受け取ってくださいっ……」 紙袋を前に突きだして、90゜お辞儀した。 台詞…間違えた。 でも、言った。 間違いなく言った。 真下を向いているから、葵がどんな顔をしているのか分からない。 緊張で心臓飛び出しそう。 「いらない。」 「へ……」 さっきまで飛び出しそうだった心臓が鉄の塊みたいに私の奥に沈んでいく。 「言っただろ。 俺、お前と友達続ける気ない。」