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キーンコーンカーンコーン…


ふ~、やっと授業終わった!


葵心配だな。
ご飯とか食べてるのかな。


「恵麻ちゃん!」



教室を出ようとしていた時、凛々子ちゃんに声をかけられた。



「ん?なぁに?」


「あの…葵くん。今日風邪引いてるのかな?」


「あー、うん。そうらしい。」


「そうなんだ……」



なんかいつもの凛々子ちゃんらしくない。

元気ないって言うか…

葵くん!葵くん!って前ならもっと心配して……




「恵麻ちゃん、今から葵くんのところ行くの?」


「うん……」


「そっか。

あのね、まだ報告できてなかったんだけど…私ね、文化祭の前の日、一緒に文化祭回ろうって言うのと一緒に葵くんに告白したんだ。」


ズキッ…


心臓が嫌な音を立てて軋んだ。



「そう…なんだ……」


「フラれちゃった……」


「っ……」



葵、凛々子ちゃんのことフッたんだ…。

こんな可愛い子…



「だからもうお見舞いとかも行かない。

もう次の恋探してるし!

恵麻ちゃんには応援してもらったから言わなくちゃってずっと思ってたの。」



凛々子ちゃんは眉を下げてちょっと無理して笑ってるように見えた。