展示に使われない自習室の周りは教室の方と大違いで人の気配がしない。 その静寂のなか私は自然と1つの部屋に向かっていた。 葵に一度キスされそうになった資料室。 一度扉のノブに手をかけ、一瞬ためらったが、すぐに決心して扉を開けた。 ホコリっぽい匂い。 薄暗い部屋。 「………… 葵。」 私はその部屋の中で、ソファーに座って眠る葵を見つけた。