恵麻は人見知りする子供だったらしい。


休み時間はうらやましそうに他の子が校庭で遊ぶのを見ていた。



「恵麻ちゃん、一緒に野球しよ!」



別に哀れみや正義感があったわけじゃない。

ただ友達が欲しくて声を掛けた。

小学1年だ。性別も気にしなかった。



「いいの…?」


「うん!」




その時、恵麻が思ってたよりずっと明るく笑ったから俺はかなりびっくりした。




それをきっかけに恵麻と俺たちは休み時間に一緒に野球をするようになった。