**** 「恵麻ー!」 「!!」 友人の大声が耳元で聞こえて私は目を覚ました。 「キャハハッ、ビクッてなった!うけるー!」 隣では深雪が私の反応に大爆笑している。 夢だった……。 「笑わないでよね。寝不足なのにー。」 「なに?真田のこと見直して、夜眠れなかったとか?」 「まさか。」 鼻で笑ってごまかしたけど、そのまさかだったりする…。 不覚にも昨日の葵たちの試合を見て葵のことをカッコいいと思ってしまい、 そのことに一晩中頭を悩ませた。 変な夢まで見るし…。 私は小さくため息をついた。