「また明日から友達として話してくれよ。」 「待って……」 「じゃ」 光樹くんは私を置いて教室を出ていってしまった。 頬を伝う涙が机の上のノートに落ちた。 葵のせいだ。 全部。 そう言い聞かせないと、私は壊れてしまいそうだった。 それはきっと光樹くんの言葉の意味を 『今、恵麻が頭に浮かべてる人は大事な人なんじゃない?』 心の奥では理解していたから。