忘れろ忘れろ いつもみたいに脳に命じる。 いつまでも葵のこと引きずって彼氏の一人も作らないつもり? 前に進まなきゃ。 葵のこと忘れなきゃ。 「う……うん。……よろしくお願いしますっ……」 「ま、マジで!?やった!!」 佐倉くんは私の前でおもいっきりガッツポーズをした。 「アハハッ…」 「わ、笑うなよな…」 やっぱ佐倉くんってかわいい。 葵を忘れるために佐倉くんを利用してるなんてその時の私は気づかなかった。