佐倉くんのあとを付いていくと、人気の少ない非常階段のところにたどり着いた。 「あの…何?」 ヤバい… 緊張する。 「俺さ、篠岡のこと好きなんだけど…。 前からいいなって思ってたけど、クラスおんなじになってやっぱり好きになった。 付き合って……下さい。」 「っ……」 や、やっぱり…… 私の心臓はいつになくバクバクと跳ね始める。 目の前にいるのは佐倉くんなのに、 その時真っ先に頭に浮かんだのは葵の顔だった。 意味がわからないけど。