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愛ちゃんを見送った後、俺は携帯を、取り出すとある人物に電話をかける。

相手はもちろん。


新ちゃんだ。




「はあ、やってくれたね?新ちゃん」

『何の事?』

「しらばっくれちゃって。わかってるくせに」

『どう?色々うまくいった?』

「……その逆。やっちまったパターン」

『は!?何それ』


通話口から新ちゃんの驚く声が聞こえる。
どうやら、俺達がうまくいったもんだと勘違いしてたらしい。


まじで、余計なお世話なんですけど。


「なんか、一緒にいたら抑え切れなかったの」

『……え、っとぉ、それはあの、えっと』


言葉を詰まらせながら、核心に触れずにいる新ちゃんに苦笑した。



「キスしただけだよ?」

『したのかよ!』

「悪いのかよ!」

『悪いよ!俺のラブに!』

「新ちゃんのじゃねえ!俺のだ!」

『ちげえし!だって、付き合ってねえだろ!』

「そうだけど……って、あのさ、それを言うなら新ちゃんもだよね?」

『そうだよ?』


どこからその自信が出て来るのでしょうか。
俺と新ちゃんは同じ立場だっつうのに。